前回は、株主優待をノーリスクで手に入れられるクロス取引について説明しました。
具体的な手順
- SBI証券とカブドットコム証券に一般口座を開設しよう!
- 一般口座ができたら、次に信用口座を開設しよう!
- 口座開設が済んだら、クロス取引を覚えよう!
ここでは、口座開設は済んだものとして、クロス取引について説明します。
クロス取引とは、前回説明したように同じ銘柄の株式を、同じ値段と同じ数量で「現物買い」と「信用売り(空売り)」を行うこと。
ただ、ここで重要なのは、クロス取引の信用売りは、「制度信用」ではなく「一般信用」でおこなうということです。
う~ん。制度信用と一般信用?分からなくなってきた。
ということで、制度信用と一般信用の違いをまとめてみました。
ポイントは逆日歩(ぎゃくひぶ)というものだけです!
逆日歩とは、証券会社が機関投資家から株を借りる時に支払う費用のことです。
※ 株主優待をノーリスクで手に入れるためには、逆日歩(ぎゃくひぶ)の発生しない一般信用での空売りをおこなうこと。
逆日歩のかからない「一般信用売り」は株主優待取りのタイミングでは大変人気があるため、争奪戦になります!
この「一般信用売り」の株数は制限があるため、株主優待の人気がある銘柄を、のんびりと優待の権利がもらえる日の当日に注文をいれているようでは、100年たっても、その株主優待を手に入れることはできないでしょう!
では、いつ注文を出せば、人気のある株主優待の一般信用売り手に入れ、争奪戦に勝つことができるのでしょうか?
一般信用売りをおこなっている主な証券会社は、
○ SBI証券
○ 株ドットコム証券
○ 松井証券
○ 楽天証券
などがありますが、このうち、私が資金を集中させている証券会社はというと・・・・・
「SBI証券」と「カブドットコム証券」の2社なのです!
なぜ、この2社かというと
○ 一般信用取引の取り扱い銘柄が多い。
○ 手数料が安い。
この2社の一般信用取引の種類と期間は絶対に頭にいれておかなければ勝負になりません!
では、優待ただ取りのやり方を、1社ずつ分かりやすく説明していきましょう!
SBI証券編
それぞれの証券会社の特徴を知らないと、優待ただ取りの争奪戦を勝ち抜くことはできません。では、SBI証券から、その攻略法をお話しします。
SBI証券は無期限信用ではなく一般信用で攻めろ!
一般信用取引は「無期限」と「短期」に分かれています。
SBI証券の場合、無期限信用取引の銘柄はあまり多くなく、ほとんどが一般信用短期(15営業日)の銘柄です。人気のある株主優待銘柄は、申し込みができる初日の注文受付時間になると、すぐに無くなってしまいます。
SBI証券の一般信用取引の注文受付時間は19時ごろというあいまいな設定。19時になったら、とにかく注文を入れてみましょう。「受付不可」と出たら在庫がないため、あきらめなければなりません。
新規注文から決済注文まで~SBI証券~
新規注文
一般信用売り・・・3月5日(火)の夜7時ごろに「成行」で注文
現物買い・・・3月6日(水)の朝9時より前に、「成行」で注文
決済注文
一般信用売りで持っている株を3月27日(水)の権利落ち日に「現渡し」という方法で決済します。これにより、手数料を安く抑えることができます。
しかし、さらに超人気優待銘柄を手に入れるためには、これでも遅いのです。超人気優待銘柄では、短期15営業日の期限を強制決済によって1日延ばす「フライングクロス」という手法が使われます。
※ただし、このフライングクロスという言葉は、ネット上で使われている言葉で、正式な言葉ではありません!
新規注文から決済注文まで~SBI証券~(フライングクロス編)
新規注文
一般信用売り・・・3月4日(月)の夜7時ごろに「成行」で注文
現物買い・・・3月5日(火)の朝9時より前に、「成行」で注文
決済注文
一般信用売り・・・何もせずとも、強制決済されます。
現物売り・・・3月27日(水)の朝9時より前に、「成行」で注文
カブドットコム証券編
では、次にカブドットコム証券の優待ただ取り攻略法をお話しします。
カブドットコム証券は無期限信用で攻めろ!
① 一般信用取引(無期限)
カブドットコム証券の場合、無期限の一般信用取引の銘柄が数多くあります。一般信用取引(無期限)の良いところは、貸株料が安いことと、フライングクロスのように手数料が2倍にならないことです。現渡しが使えるので、手数料を安く抑えることができます。
カブドットコム証券の一般信用取引(無期限)は、コストを抑えて優良な株主優待が手に入るという夢のような一般信用取引なのです。
新規売り建て可能数量(一般信用売りができる株数の残りのこと)を確認しながら、クロス取引のタイミングを計ります。
売買代金が50万円以下だと、手数料も非常に安くお得になります。
新規注文から決済注文まで~カブドットコム証券~
①一般信用取引《無期限》
新規注文
一般信用売り・・・貸株数を確認してタイミングを計る。
現物買い・・・一般信用売り注文が約定したら、売り注文をおこなった日の翌日朝9時より前に、「成行」で注文
決済注文
一般信用売りで持っている株を3月27日(水)の権利落ち日に「現渡し」という方法で決済します。これにより、手数料を安く抑えることができます。
② 一般信用取引(短期)
カブドットコム証券の一般信用取引には、無期限のほかに、14日の間株式を保有できる一般信用取引(短期)もあります。こちらは期限が決まっているので、人気のある株主優待はフライングクロスでの争奪戦になります。
新規注文から決済注文まで~カブドットコム証券~一般信用取引《短期14日》のフライングクロス編
新規注文
一般信用売り・・・3月13日(水)の夜7時~8時の間に「成行」で注文
現物買い・・・3月14日(木)の朝9時前までに、「成行」で注文
決済注文
一般信用売り・・・何もせずとも、強制決済されます。
現物売り・・・3月27日(水)の朝9時前までに、「成行」で注文
まとめ
株主優待の最終確認は、必ずご自身で企業のHPなどでおこなってください。株主優待は変更が多々ありますので、確認しないと、実際にはもらえない株主優待もあります。
例)1年以上の保有者でないともらえなかった。
500株以上の保有者でないともらえなかった。
自社製品を買わないともらえなかった。
3000円分の食事券と書いてあったが、1回に100円しか
使えない食事券30回の合計金額だった。
などです。