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【知らないとやばい①】2023年の本決算発表に潜む、持ち越しリスクは「プライム市場からの区分変更」

約300社の対象銘柄の決算発表の持ち越しリスクを考えます。

今年(2023年)の本決算発表には、ちょっと危ないところがあるので解説します。4月5日に「ダイセキ環境ソリューション」という銘柄が決算発表しました。今季の見通しは、売上高3.6%増収予想、営業利益は15.9%の増益予想で、まあそんなに悪くないかなっていう感じですね。

株探の方も「V字回復する見通しとなった」という書き方をしています。直近の第4四半の3か月業績も売り上げが20%増で、それから営業利益も60%増で悪くありませんでした。

ところが翌日に株価が大暴落しました。その理由が「ダイセキソリューション」が大幅安、東証スタンダード市場へ上場市場区分変更を申請も警戒ということです。

これはプライム市場に残ろうと思って頑張ってきたけれども、「やはりダメじゃないか」とスタンダード市場を変更してしまった。それでブランドを落とす形になって株価が大暴落してしまったということなんですよ。今年は、業績は悪くなくても市場を格下げで申請したことによって暴落するケースが出てくると思います。

最近、上場基準を満たさずとりあえずプライムの方に残ってる「暫定組」銘柄の猶予期間が実質的に4年というニュースが流れてます。恐ろしいことに、期間中に改善できないとなんと上場廃止になってしまいます。

上場基準は、株主数が800人以上、そのほか流通株式、売買代金、純資産の額で基準があるのですが、ダイセキソリューションの場合、開示情報によると、流通株式時価総額が未達なんです。

一時は株価の上昇で上場維持基準を上回る水準にあった時期もありましたが、結局現在は62億円ですから100億円以上のプライム市場の上場維持の基準を満たしていません。

そこで「スタンダード市場を選択して株主の皆様が不安を持つことなくより安心して当社株式を保有売買できる環境を確保することも重要だと判断しました」と発表しています。今年の決算発表は関係者発表では、こういう決断をする企業っていう出てくると思います。

そうした場合、そんなに業績は悪くない2桁増収増益を出しても株価が暴落するっていうケースが出てくると予想されます。実際ダイセキソリューションが本決算発表の後に、ズドンズドンと2日間で10%近くですね株価が下がってしまいました。

業績が絶好調だからと本決算発表を持ち越すことで足を救われるということもあるので、リスクを避けるために株探さんが東証再編経過措置関連がテーマの銘柄一覧を約300社掲載してくれています。ダイセキソリューションもこのリストに入っていました。

毎日時価総額とかは変わりますから、ご自身で保有銘柄がここの中にある場合は、1回調べてプライム市場の上場基準を満たしてるかどうか、スタンダードに変更することによって暴落するリスクがないのかしっかり調べておいた方が良いです。